【うんちく】サイズとワイズ(ウィズ)の選び方について

 

当店でもサイズとワイズについてお選びいただくようになっていますが、
今日のうんちくでは、それらについての選び方をアドバイスさせていただきます。

 

 

まず、サイズに関してですが、(こちらにも表記あります
サイズは同じメーカーでも使用するラストによって結構異なります。

 

 

たとえばAldenの主要ラストでいうと、

Leydon last(レイドンラスト):おおよそ一般的なUSサイズと同じ
Plaza last(プラザラスト):一般的なUSサイズよりも若干長い
Aberdeen last(アバディーンラスト):一般的なUSサイズよりも若干長い
Van last(ヴァンラスト):一般的なUSサイズよりも1/4~1/2大きい
Barrie last(バリーラスト):一般的なUSサイズよりも1/2ほど大きい
Trubalance last(トゥルーバランスラスト):一般的なUSサイズよりも1/2ほど大きい
Modified last(モディファイドラスト):一般的なUSサイズよりも少なくとも1/2は大きい

という感じで、同サイズでも、実質は1/2サイズ程度異なっています。

 

 

(※クリックしても拡大しません)

 

 

なぜこういうことが起きるかというと、日本人の感覚だと分かりにくいのですが、
海外の多くのブランドにとって、サイズというものは、
「ラスト」が基準であり、言わば靴を造る側から捉えたサイズ設定であるからです。

 

 

日本はcm表記であり、人間の足が基準になっているためのため、
他の物体と比べても絶対的な基準がありますが、
例えばアメリカサイズで足長が7ハーフとある靴の場合、
それはあくまで「ラストの大きさ」を示すのみで、
極端な話7よりも長く、8よりも短いということを表しているに過ぎないのです。

 

 

同じことが各木型の中でも言えて、レイドンラストの7ハーフは
レイドンラスト内での比較を表しているにすぎず、
プラザラストの7ハーフとは別物なのです。

 

 

様々な民族が移動し、様々な価値観が入り混じった欧州では、
靴を造る側がサイズ設定を行い、顧客がそれを受け入れてきました。
単一民族で、統一の基準を持つ日本と異なるのはそのあたりに理由があるかと思います。

 

 

さて、話を戻しまして、
上記のようにラストも考慮しサイズがわかれば次はワイズ(ウィズ)です。

 

 

ワイズは基本的にはサイズに比例し、同じAでも実際の数字が異なります。

 

 

図示すると、以下の表のようになります。

 

(※こちらはクリックで拡大します)

 

自分の足を以下の要領で測り、該当するワイズを導きます。

 

 

1、両足に平均に体重をかけて立つ
2、親指の付け根と小指の付け根を通ってグルッと一周メジャーで測る。
※左右で足囲の違う可能性もあります。

 

 

また、上記はアメリカにあるメーカーの例で、
イギリスでは、若干ウィズがずれ、以下のようになります。

 

 

(※こちらはクリックで拡大します)

 

 

さらに、Church’sやCheaneyの場合はもう一つずれて、Fが標準となります。

 

 

なんともややこしいですが、これも靴を選ぶ醍醐味と考えて、
ご自身のフィッティングを見直してみてください。

 

 

一歩上の靴選びができますよ!

 

 

また、どうしても迷われた場合、
当店では、サイズ相談のアドバイスも行わせていただいておりますので、
是非お気軽にお問い合わせください!

 

 

なお、買ってしまった後で、「しまった!」となった場合は
サイズ調整を行うという方法もあります。

 

 

大きい場合は中敷にて調整するのが一般的ですが、
余裕があればリペア屋に持っていくと、サイズ・ワイズの調整をしてくれるお店もあります。

 

 

たとえば、絞りを入れるべウェルトヴェストというデザイン加工を行うと、
絞りを入れた効果で大きいと思っていた靴がフィットするようになったりします。

 

 

逆に狭い、小さい場合はストレッチャーにて革を伸ばすことで
多少改善できるのですが、中敷に比べ、ストレッチャーは少しお値段が張ります。。

 

 

今回のうんちくはここまでです。

 

 

次回をお楽しみに!

 

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