うんちく
【うんちく】靴の意匠について~その2:形状について~
2013/6/28
久しぶりの更新になりました。
今回はのうんちくは、トゥ(靴の先のこと(前回のうんちく参照))の形についてです。
本当は、前回の穴模様より先にこちらを紹介すべきだったかもしれません。
トゥは、靴及び持ち主の個性(キャラクター)を主張する大切な部分です。
また、その形で持ち主の趣味嗜好がなんとなくわかってしまうものでもあります。
今日は、そのトゥの形状について記述します。
代表的なトゥの形状は以下の6つがあります。
1.スクエアトゥ
先端を水平にカットしたようなデザインが特徴。
靴の先を伸ばしたロングノーズといわれるデザインと
よく組み合わされ、イタリアのブランドでよく使用されている。
ここ数年増加傾向にあると思われる形状。
フォーマル、カジュアルは問わないが、ややカジュアルか。
2.ラウンドトゥ
もっともクラシックな形状。丸みを帯びた形状が特徴。
古今東西、フォーマル、カジュアルを選ばない万能な形。
イギリス、アメリカのブランドに多いが、
どの国のブランドでも使用されており、履く人も多種多様であるといえる。
3.セミスクエアトゥ
1と2のいい部分を合わせた形状。
今現在の日本では、一番多く見かけることができる形状と思われる。
どの国のどのブランドでも使用があり、フォーマル、カジュアルなどシーンを選ばない。
スーツとの相性がいいため、ビジネスシーンで多く見かける印象。
4.オーバルトゥ
2よりも丸みが緩やかで、全体的にぽってりとした印象を与える。
アメリカのブランドで多く使用され、イギリス以外の
ヨーロッパブランドでは近年使用される割合が下がっている印象。
おおらかな男性らしさなどを表せるため、年代が上がるにつれて
支持される傾向にある。フォーマル、カジュアルなどシーンを選ばない。
5.ポインテッドトゥ
2の中でもとりわけ先端が尖ったもの。元々ウェスタンブーツや
チャッカブーツへの使用が多かったが、近年は短靴にも使用されている。
日本においては若い年代での支持があり、年齢層が高くなるにつれ、
使用率が下がっている印象。日本ではカジュアルな使用が主。
6.オブリークトゥ
1のように先端を水平にカットしているが、トゥの部分が
靴の中央などと比べ一番大きくなっている形状を言う。
親指部分が一番長く、小指に向けて角度がついているものも含まれ、
男女問わずのサンダル、女性もののパンプス等に多く使用され、
フォーマルな男性ものに見かけることはあまりない。
日本人の足の指は、親指が一番長い割合が高いと言われているため、
日本人にあった形状ともいえる。
お好きな形はありましたでしょうか。
形状は靴を見た際に一番最初に目が行くところであり、
その人の人となりを雄弁に語る部分でもあります。
自分の持ってる靴について、上記を参考に見直してみてはいかがでしょうか。